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成年年齢の引下げについて
弁護士 水口良一
令和4年1月5日更新
2018年6月に、民法の定める成年年齢を18歳に引き下げること等を内容とする「民法の一部を改正する法律」が成立しました。
改正法は、2022年4月1日から施行され、2022年4月1日の時点で、18歳以上20歳未満の方(誕生日が2002年4月2日から2004年4月1日までの方)は、施行日に成年に達することになります。そして、誕生日が2004年4月2日以降の方は、18歳の誕生日に成年に達することになります。
ところで、民法が定める成年年齢には、①一人で有効な契約をすることができる年齢という意味と、②父母の親権に服さなくなる年齢という意味があります。
未成年者が契約を締結するには父母の同意が必要であり、同意なくして締結した契約は、後から取り消すことができます。また、父母は、未成年者の監護及び教育をする義務を負います。
そして、民法が定める成年年齢を18歳に引き下げると、18歳に達した方は、一人で有効な契約をすることができ、また、父母の親権に服さなくなることになります。
さらに、改正法では、女性が結婚することができるようになる年齢についても見直しがされています。
現在、結婚することができるようになる年齢は、男性18歳、女性16歳とされていますが、男女とも18歳にならなければ結婚することができないことになります。
なお、お酒を飲んだりたばこを吸ったりすることができるようになる年齢は20歳のままです。また、公営競技(競馬、競輪、オートレース、モーターボート競走)の年齢制限についても、20歳のまま維持されます。
これらは、健康面への影響や非行防止、青少年保護などの観点から、従来の年齢要件が維持されています。
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以上 |
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